日時 2007年9月19日〜25日
場所 キリバス クリスマス島
天気 ずっと晴れ
風 毎日5m以上
ターゲット GT、マグロなど
アングラー チョコU、エミ
釣果 4日間スキフ(ボート)
チョコU GT 16匹(MAX30キロくらい)
セイルフィッシュ 1匹
カスミやチビキ少々
エミ GT 2匹(MAX20キロ弱)
ショアでの釣り
メッキ大小 たくさん ミーバイたくさん
おかげ様でとうとう結婚する事になってしまった自分。
どうせやったら新婚旅行で思いっきり釣りがやりたかったもんで、えみに
旅行先を相談。
アマゾンのピーコックは却下されたもんで、仕方が無くトレバリーで
妥協しといた。
ハワイでとっとと結婚式を済ませ、週1便のクリスマス島行きの飛行機に
乗りこんだ。
トレバリーはほぼ手付かずだと聞いてたし、丁度今月のソルトワールドに
パパのクリスマス島の記事が載ってたから、テンションが上がる、というより
もう気持ちは既に釣っていた。
飛行機の座席に座ってすぐに眠ってしまった。
1時間くらいたっただろうか、夢の中で20匹目のGTを釣ったあたりで目が
覚めて、ワクワクして窓から外を見てみた。 飛行機は動いてなかった。
状況がよく飲み込めなかったが、嫌な展開だという事だけは察した。
どうやら機体の調子が悪いようで、メンテナンスしている様子。
それから何度も電源を切ったりしてトライしているがよくないみたい。
乗客はもう馴れっこのようで、すっかりくつろいでる。
あげくは機長まで客室に出てきてみんなとくつろいどる始末。
そのうち、アナウンスで一度全部の電源を切るから搭乗口に出ろって事に。
結局直らんもんで明日のフライトになってしまった・・
しかも次の日のフライトも保障されとらんから、さすがに困った。
ホテルにフライト時間の連絡があってホッとしたけど、2、3回かかってきた
電話のフライト時間が全部違うのでめちゃ不安だったわ。
でもどうにか時間も解って、次の日は無事飛んでくれた。

昼の1時頃にクリスマス島に到着。目の前に寺子屋みたいな空港の建物があった。
ほんとに入国審査が必要なのかと思うような所だ。

噂どうり風は結構強い。
建物から出ると、うちらのホテルの人間らしき奴が近づいてきた。
ポンコツのニッサンのトラックに荷物と一緒に詰め込まれホテルに向かった。

噂どうりのガタガタ道だ。
30分ほどでホテル到着、結構遠い。
でも街?までは更に30分くらいかかる。
とりあえずチェックインして、今から少しだけショアから出来んか交渉してみた。
本当なら6日間の釣りの予定が1日分少なくなったので、少しでも投げたかった。
交渉成立してポイントに直行。
タイローンというホテルの人に載せてもらってトラックに運ばれること約40分。
風裏らしいのだが、やっぱり風は強い。目の前のはかなりウェーブになっとる。
とりあえずいつものエギングタックルをチョイスして、ウェーブに向かってキャスト。
出来るだけウェーディングしてキャストするのだが、すぐに波でもみくちゃに
される。
こんなんで出るのかなぁ、と思っていると波の中からガバッと出た!
タックルがライトだからギンギンに引く!
あがったのは30センチくらいのトレバリー。BC15で釣れた。
それから投げるものの、ちょい大のメッキが数匹釣れた。
もう少し遠投すればいいのが釣れそうだが、リーフが相当やっかいになっているので
キャッチするのは困難そう。
えみもタイローンに付いて、懸命にキャストするのだが、この場所では
かなり難しいようだ。
この日はこれで終了、明日からが楽しみだ!
ホテルにもどって部屋に入る。エアコンや冷蔵庫はあるけどテレビは
なかった。どうせ見ないからいいけど。
ディナーの時間なので食堂に向かう。
想像どうりのお粗末な食事。味もイマイチ。今回解ったのだが、悪食の定評がある
俺でもアメリカンテイストはあまり好きでは無いことが判明した。味が全体的に薄い。
ウェルカムダンスを見ながら食事して、バー?で一杯やった。

いくつかのトレバリーやボーンの写真が貼ってある。どれも結構昔の写真だ。
たいていの釣り客はボーン狙いで、食堂にいた他の客(1人だけ)もボーン狙いで
来ているようだ。こいつは3週間滞在する予定らしい。
空港で一緒にいたアメリカ人アングラーは、4人いて、その内2人はトレバリーや
ツナ狙いのよう。背中の曲がった老人2人組のアングラーはなんかよくわからんかった。
4人とは違うホテルだった。
釣りと夜の営み以外、やる事がないこの島で、次の日からの予定が楽しみで
しょうがない。
2日目
朝食をとり、6時30分にピッアップしてもらい、港に向かう。
民家を通りながら30分くらい車を走らせる。途中行きかう人達はみんな裸足だ。
足の裏は相当丈夫になってるんだろうなぁ、タイローンはリーフでも裸足だったし。
港には例の片舷のみアウトリガー付きのカヌーみたいな船が留まっていた。
ナレヨという名前の中年ガイドと、サイババみたいな奴が操船して出発。
最初のポイントは10分くらい走らせたすぐの所だ。
こんな近くで釣れてしまうんだろうなぁ、と期待しつつキャスト。
1投、2、3・・暫く無の状況が続く。雰囲気は悪くないように感じた。
だけど1時間くらいしてもなにもコンタクトがない。
俺の頭ん中ではペンシルでボコボコに出ると予想しとったんだけど、あまりに反応が
ない。ポデール星人に換えてやっと初ヒット!
12〜3キロくらいか。とっととリリース。

このポイントを見切って、港から左に向かって走る。
比較的浅いリーフが続くポイントをダラダラとキャスト。バイトはない。

首を傾げる俺に、時折ナレヨが「カモーン、トレバリー!」と叫ぶ。
叫ぶのはいいけど、釣れる所連れてけ!
更にシャローに突っ込んでベータや小さいルアーを投げるが気配なし。

大抵、魚っ気がない時は大でも小でもダメっていうもんだ。
暫くして、10キロにも満たないようなトレバリーを一匹釣ってこの日は終了。
なんも糸口が見つからないままに終わってしまったが、次の日の逆サイドの
ポイントに賭けたい。
3日目
前日同様、6時30分に出発して、船に乗り込む。
昨日のガイドと違っていたので、前日の状況を説明して、この日は逆サイドを
攻める事にした。ドライバーは前日と同じサイババだ。
こいつは見かけ同様、やる気のない奴なのであまり好きではなかった。
この日もリーフ沿いに投げ続けるが変化なし。
だんだんと重い空気になっていく。
そして、初めてのコーナーを過ぎたあたりから、風がモロに当たるようになり、
ザブザブのなかをチンタラ進んでいった。ここからはドロップオフになっている。
ある程度走って、ドロップの境にポデールを引くと、ダイブした時に出た!

フッキングも決まって、ファイトに移る。結構ひく。

リフトして魚を寄せてきたらこの後トラブル発生。
たった8キロくらいしかドラグをかけていないのに、ケロヨンが真ん中から
折れた。さすがスミス。
幸いラインは健在だったので、そのまま巻いてキャッチした。
なかなかいいサイズである。

もう一度船を立て直して、再度ドロップに投げると、1アクションででた!

勢いがないので、小さいかなと思っているといきなりジャンプ!
セイルフィッシュ!しかも結構デカイ!
何回か走ったが、よくジャンプしてくれたおかげで、それほど時間はかからなかった。
バーブレスのポデールでバレなかったのは奇跡に近い。


気をよくして、再度このあたりを叩くが、その後が続かない。
シャローを攻めても結果は同じ。潮があまり効いてないんだろうなぁ。

とりあえず島周りを行けるかぎり進んでみたけど、風がどんどん強くなってきたので撤収。
ラチがあかないのでライトタックルでボーンフィッシュを狙ってみる。

どシャローに入り、日本から持ってきたシュリンプタイプのワームをセットする。
えみはガイドに任せ、ボーンを探す。
ガイドは、キャストしてデッドスローで巻いて、当たりがあってもそのまま巻き
続けろと言う。
それに従って、適当に投げてズル引きしてみる。
細かいサンゴの上を引きずるからゴツゴツして当たりかどうかちっともわからない。
ワームを見てみると、なにかにかじられた後が。
ガイドに見せると、それがボーンの食い痕だという。
ちょっと期待して再度キャストするとまた同じようになってる。
アタリらしきものは手元には伝わってこない。
冷静にそのかじられた痕を見てみると、その痕はフグ系の丸っこい噛み痕のように
感じた。たぶんハリセンボンかハゲかなにかだろう。
あのガイドの野郎、適当なことぬかしやがって!
とりあえずサイトで狙ってみる事に。暫くして、発見!
いい位置にワームを落とし、近づいてきたのがわかった。
いただき!と思ったら反転・・ワームサイズを下げても同じだった。
ボーン用のフライを見た時に、えらい小さいなぁと思ったが、なんとなく
わかってきた。たぶんメバル用のワームくらい使わんと厳しいんだろうな。
そんなん持ってきてないし、やる気もなくなって、ボーンはあきらめる事にした。
そんでその日は終了となった。
よいサイズのGTとセイルが釣れたのはよかったが、ここはクリスマス島。
こんなもんで納得できる訳がない。
現時点で判断すると、釣れる時はなんも苦労せずに釣れるんだろうが、
ダメな時はかなり厳しい場所なんだろうな。
島周り全てがポイントだが、常に強風が吹いているせいで、実際釣りが可能な
ポイントは大きくわけて4箇所のコーナーのみになる。
今回はその内の左側が全くダメだから右側2箇所のコーナーに賭けるしかない。
左側はリーフシャローだからプレッシャーに敏感なのだろうか。
素直に現実を受け止めるしかないのだが、どうにもモヤモヤした気持ちが残る。
感情を夜の営みにぶつけるしか解決策はなかった。
4日目
ガイドは再びナレヨになった。ボーンならともかく、GT狙いならガイドの
よし悪しはあまり関係なかった。
それよか操船する奴の反応のほうが重要だった。サイババはチェンジした。
初めから右コーナーのドロップオフのみ流せと指示する。
相変わらず5m以上の風が吹いているなかを、アウトリーフ目指して
40馬力のエンジンボートで進む。

オザキの丸ハンドルでも外洋には行かない俺は、まだまだ未熟なんだなぁと
痛感した。
しかもエンジンはすこぶる調子が悪くて、ずっとかぶり気味だった。
波でドリフトしながら滑り落ちる時に、エンジンが止まるとさすがに
ヒヤッとする。
ポイントに到着して、数投目でチェイス!一気にはなかなかもっていかない。
もう一度投げて、スローの一発ごとの大きなポッピングでやっとのった!
こいつも結構ひく!

暫くのやりとりの後、キャッチ。20キロオーバーのGT。

どうもベイトがかたまっているようで気配十分。
投げるごとにチェイス!連続ヒット!サイズもいい!
連続4匹グットサイズをキャッチして、少し疲れてきた。

えみもキャストするが、やはり距離が足りない。
俺が投げてやって、えみに渡して適当に早巻きしたら速攻でヒット!
「キャー!ハンドル回らん!逆やったっけ?」@ボケをかましてくれるえみ
ペンペンに翻弄されとった次のターゲットがGTではチトきついわな〜。

水深が割とあるので、そのうちにあがってきた。
まぁまぁのサイズ。

暫くキャストしてやって、えみが巻くのだが、それ以降反応がない。
ちょっとタックルを借りて、大きめのポッピングでやったらすぐ食ってきた。
今度のはちょっと小さめだったが、やりとりのコツを少し教えてたら
割と楽にあがってきた。
カーペンターの竿、なかなか折れてくれんもんだなぁ〜(注 とみちゃんの借り物)

10キロちょのGTキャッチ。

もう疲れた〜、もういい私。」@えみ
えみに釣れてくれたのが一番嬉しかった。
一時のラッシュに堪能して、再開したのだがもう群れは消えとった。
1匹追加して、その後はグダグダと釣りをしとったら終わってしまった。
えみも連日ハードな釣りやっとったから、次の日はショアからの釣りにした。
この日は気分転換に近くにあるディスコに行った。
ホテルの従業員の話だと、11時頃には結構人が集まってくるらしい。
ディスコに着くと、そこはおばけ屋敷みたいだった・・

しかも1時間しても誰も来ないので、バカバカしくなって帰った。
5日目
この日はショアからの釣り。この釣りはとても楽しみにしていた。
ライトタックルでの釣りも熱いもんな〜。
ガイドにスモールサイズのトレバリーポイントを案内してもらった。
車で1時間くらいの距離だ。
ウェーディングして、サミーを投げるといくらでも釣れてくる!最高!
えみなんかグラスミノー付けてるから、それこそ入れ食い!

カスミアジやハタの小さいのがいっぱい引っ付いてくる。

メッキクラスも多いがたまにこれくらいのが来るとたまらなく面白い!

もうちょっとでかい奴を釣ろうと、ギリギリまでウェーディングするけど、
波の壁が厚すぎて、それを超えることができなかった。
歩きながらポイント叩いて、ドライバーが先周りして待っていてくれる。
いくつかのポイントを叩いて、楽しいのだがサイズアップしたい。
ガイドに大物ポイントを案内してもらったが、波が恐ろしく高い。
ここでは結果は出ず、ショアーからの一日は終了した。
帰りの車の中で、えみがドライバーに本をもらったらしい。
この島は本当にやさしくていい人達ばかりなんだ。
本を見せてもらった。「マリファナトリップ」と書いてあった。
あやうくドラッグ中毒にされるところだった。
6日目最終日
これまでたいして疲労感もなく、どうしてもラストは1日やりたかったのと、
夕マズメはどうなのか確かめたかったので、ホテルのスタッフに
プランを説明する。
朝から右コーナーのドロップオフを叩いて、昼に一度港に戻って、左コーナーで
暫くお茶を濁しておいて、夕方に再度右を叩くという内容だ。
最初は少し渋ってるように感じたが、OKしてくれた。
朝、いつものように出船する。またガイドが替わって、ちょい若いガイドになった。
右に走ると相変わらず風が強い。
ヤングガイドはちょっとチキン野郎で、波がある、風が強いとしきりに言う。
「おまえ、うるさいな〜、えみだって黙って座っとるだろうが〜、気合いれろよ!」
暫く走って、もうこれ以上はキツイだろうって所から始める。
ぽつぽつと釣れるが、前日よりサイズが少し小さい。
4匹釣ったあたりで、見切りをつけて、シャローを叩きつつ港に戻っていく。
シャローは相変わらず反応は鈍い。
沖では鳥が騒いでいる。船をそのそばに走らせるが足が早い。
漁師が10〜20キロくらいのキハダを数匹あげていた。
鳥があまりまとまらないので、左コーナーを攻める。
暫くやっていると、なにかがチェイス。
サメかと思ったら、またセイルだ!しかも3〜4匹集まっとる!
ガンマをキャストしたらチェイスしてくる。でもフッキングしない。
距離の飛ばないえみのシーフロッグにもヒット!
かかったがすぐにバレてしまった。
「恐いからかかってほしくなかった〜」@えみ
「じゃあ投げるなよ!」@チョコU
暫く熱い状況になったが、結局仕留めることは出来ずに終わった。
とりあえず燃料も少なくなった事だし、一度港に戻るか。
ここで問題発生。
どうやら夕方の釣りの事はホテルから聞いてないと言うのだ。
それは困るから確認してくれと、俺が言う。
港に戻って、ホテルに連絡してもらうが、聞いていないと言う。
俺が前日打ち合わせした奴は今はいないというし。
ドライバーがそそくさと荷物を片付けたりするが、俺は納得いかない。
「オーバーチャージは出すから、えらい人に聞いてこい」@チョコU
えらい人に聞きに行くガイド、暫くして戻ってきた。
「すいません、スケジュールは決まってますので。」@ガイド
「今日は最終日なんだよ!もう一度聞いてこい!」@チョコU
聞きに行くガイド、戻ってきた。
「やっぱりダメでした、すいません・・」@ガイド
俺は腕を組んで目を閉じたまま船にドカッと座ったままでいた。
暫く沈黙が続いた後、俺は薄目を開けた、ガイドは半泣きだった。
「聞いて来い」@チョコU
沈黙を破ったのは俺だった。
再度ガイドが聞きに行く。戻ってきた。
「OKです、行きましょう!」@ガイド
初めからそういえよ〜、この野郎!」@チョコU
俺は握手をして、えらい人にも握手した。
行けるとなれば、後は投げたおすだけ!
日が若干傾けた海を走らせていく。
沖ではまた鳥が騒いでいる。ボートで近づく。
ペンシルを投げるが出ない。
下ではマグロが走ってるんだろうなぁ。
ジグでも落とせば食ってくるんだろうが、あくまで上で食わせ
たかったもんで、鳥山を後にする。
風が割を落ち着いている、いい感じだ!
そして、数投目でグットサイズヒット!

その後もいいサイズが連発で食ってきた!



結局午後は4匹釣って終了となった。終わった。

頑張って投げたおしたが、ちょっと不完全燃焼って感じで終わった。
全体的にチェイスも控えめで、活性は低かったんだろうな。
他魚もほとんど出なかったし、どういう状況で悪かったかは
解らないが、GTのアベレージサイズがよかったのが救いかな。
全日程、日が暮れるまでやりたかったが、あの風波のなか、
黙ってついてきたえみもよく頑張ってくれた。
なんだゆうても人の住んどる島の、限られたポイントだけでの事を
考えれば、いい状態で残っている場所なんだろうな。
アクセスの不便さと、必要以上に求めない人々の暮らしの
おかげだと思う。
えみも、初めは不安でいっぱいだったけど、島の人の性格のよさに感激し、
行く機会があれば、もう一度行きたいと言っていた。
この島へ、あと何年飛行機が飛ぶかはわからないが、俺も
また行ってみたいと思った。
