まず初めになぜ?御蔵島なのかを話さなければいけないだろう、、、。あれは私が小学
生の時だった。小学館の雑誌の記事でミクラミヤマが紹介されていたのである。その記
事はまさに衝撃的であった。当時、ミヤマさえ高嶺の花だったのに自分が見たこともな
いミヤマクワガタ、まるで要塞の様な御蔵島。今回、私が御蔵島を訪れたのはすでにそ
の時に決まっていたのかもしれない。(このように書籍を見て採集したいという動機を
持つ方は、少なくないはずである)
時間は作ればなんとかなる。お金は何とかしなければと言うことで、交通誘導や駐車場
警備のアルバイトをする。そんな感じで経費は捻出するのであった。お金をかけず、最
大の採集結果を出すには情報収集が大切だ。しかも、書籍の情報ではなく実際に行った
方の情報だ。そこで『クワガタらくがき帳』に集まる採集のツワモノ、標本修理工Tさ
ん、名古屋のUさんに情報を求めたのである。帰って来た返事は、自分が行った時の生
の情報であった。その他、あらゆる検索エンジンで御蔵島に付いて調べつくした時、あ
るHPで御蔵島在住の小林さんのメールアドレスを手に入れたのである。早速メールを
出してみると御蔵島の現在の情報、クワガタは見たことがあるなど、、、返事が返って
きたのである。これは力強い協力者だ!その後、小林さんは御蔵島のパンフレットや交
通機関の情報などを郵送して下さったのである。なんとありがたいことではないか。
(御蔵島は旅行ガイド誌などでも、取り扱いはわずかである)
チケットなどもすべて手配完了であとは行くのみとなってしまった。でも、御蔵島まで
は遠い。お金がないので船で行くのだが、こんな旅行は初めてである。(一応、YS機
というプロペラ機+ヘリコプターでも来島可能である)
6/1に福島を東北新幹線で出発し、東京駅で山手線に乗り換え浜松町駅で下車した。
そこから徒歩で竹芝桟橋まで向かう。歩道には屋台が何件かならんでいる。
一杯やっている人、足早に歩く人々、、、
竹芝桟橋である。荷物の多い私はすでに汗をかいてしまった。ここからは伊豆諸島の他
に小笠原に行く船が出ている。レインボーリッジやベイエリア、そして東京タワーを望
むお洒落なベイクルーズも可能である。建物に入ると中はすでに人で一杯である。
チケットを窓口に出して乗船名簿をもらい記入しておこう。
乗船名簿とチケット。1週間に1便しかない御蔵島直行便である。
私は22:30発のストレチア丸(ストレチア=極楽鳥花)で出航するのだが、その前
に大島方面行きの船が出たようである。そこで知り合った三宅島の老人の話だと、御蔵
島への直行便は潮の流れで殆ど行かないとのことだった。早朝に船内放送で知らせるの
で良く聞いておくようにと教えてもらった。乗船の案内が出たので早速乗り込んだ。
ここが2等客船である。私の他は三宅や八丈に帰る人や釣り人が殆どだった。寝る時の
毛布は100円で借りられる。私は寝袋持参なので必要無いが、、、。
まだ時間がある、、、。ちなみにこの時計はフロッグマンの最初のモデルである。
ただそれだけ。コレクターではありません。横になっていると、時間が来て船が出航し
ました。早速、甲板に出てみました。
心地よい風の中、船は進みます。視線をずらすとライトアップされた東京タワーが、赤
いライトが点滅する高層ビル郡が迎えてくれます。しばらく進むと、、、
レインボーブリッジである。たまには素敵な女性とこんなロケーションできめてもみた
いが、いつになるやら。帰って来てしばらくしたら、またどこか行こうと思っている
し。