ツヤハダクワガタ(岩代町)
Ceruchus lignarius Lewis
前述したようにマダラクワガタと同じ材の中心部より得られる事が多い様である。
標高と樹相が本種の好みに合えば各地で採集が可能と思われる。斎藤(1989)は
ブナ、久保田(1991)はミズナラから本種を採集している。筆者はモミと思もわ
れる材より確認している。原因は不明だが、発生木を見つけても幼虫ばかりで、成虫
はあまり得られないことが多い。筆者も一本の材より80頭余の幼虫に対して、1♀
のみということもあった。また、死亡率も高いようでやっと見つけてもカビに包まれ
て死んでいることも少なくない。また、久保田(1992)はいわき市小川町と双葉
郡大熊町において野外活動成虫の越冬個体の採集例を報告している。今後の調査に期
待したい。
○参考文献
久保田 憲二(1991)ふくしまの虫(9):18.
久保田 憲二(1992)ふくしまの虫(10):34.
斎藤 修司(1989)ふくしまの虫(8):36.